読書メモ:スマホ脳(アンデシュ・ハンセン著)
すでに続編の「ストレス脳」、「運動脳」が出版されている、
アンデシュ・ハンセンさんの「スマホ脳」を紹介します
(いつも半歩どころか何歩も遅れてすいません)。
著者のアンデシュ・ハンセンさんはスウェーデン出身の
精神科のお医者さんです。
「スウェーデンではなんと大人の9人に1人以上が
抗うつ剤を服用しているし、
同様の統計が多くの国で見られる。」
「この増加は、ここ数十年で私たちが裕福になり、
GDPが上昇するにつれて起きた。」
「良い暮らし」が心の健康と結びつかない、
という矛盾に対する疑問からこの本が生まれた
ということです。
■人間の脳はデジタル社会に適応していない
20万年前に東アフリカに出現した人類は、
スマホなしでそのほとんどの歴史を作ってきました。
狩猟採集民として生きていた人間は、
・50~150人程度の集団で暮らしていた。
・生涯に出会う人間の数は200人程度。
・全人口の半数は10歳を迎えずに亡くなった
(平均寿命は30歳足らず)。
・人口の10~15%は、他の人間に殺された。
今でも私たちは、狩猟採集民の脳を持っていて、
デジタルの世界に適応するのに苦労しています。
■子供のスマホ依存
脳の報酬中枢が未発達な子供や若者たちは
スマホを手に取りたいという欲求を我慢できません。
またドーパミンシステムの活動が一番活発なのは
ティーンエイジャーで、
興奮も落ち込みも激しい時期です。
衝動を抑えられず、激しい興奮を感じやすいので、
若者は依存症になるリスクが高いということです。
ウチの息子を見ればわかります。。
今の時代、スマホを使わせないというのは難しいかもしれません。
本書には著者のアンデシュ・ハンセンからの
「デジタル時代のアドバイス」が載っています。
このアドバイスも参考にしつつ、
スマホの「使い方」について、子供たちと話してみたいと思います。