歴史は人ではなく、”地形”が作った?「”地形と気象”で解く!日本の都市誕生の謎 歴史地形学への招待」
地形から歴史を考える、という視点がすごく面白いです。
“地形と気象"で解く! 日本の都市 誕生の謎 歴史地形学への招待 | 竹村 公太郎 |本 | 通販 | Amazon
桓武天皇、平清盛、源頼朝、武田信玄、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康・・・・。
特に歴史に詳しい訳ではない自分にも
馴染みのある歴史上の人物たちの功績(主にインフラ整備)
が紹介されます。
その行動の動機が日本の地形にあった、
という大胆な仮説です。
面白くて、一気に読んでしまいました。
なぜ、さらに京都に遷都しなければいけなかったのか。。
「藤原種継の暗殺に関連した早良親王の怨霊によるものという人間模様」
によるものではなく、
木津川、宇治川、桂川と巨椋池による、洪水が頻発したためではないか?
というような地形で説明するエピソードが続きます。
サミュエル・ハチントンが指摘した、
日本文明の「孤立するほどの特異性」も
日本列島の地形(都としての京都の地理的条件)に
起因するのではないか。。
いやはや、まったく面白い。
なんでこんなに面白く感じるんだろう。
歴史とは、人間が作ってきたストーリーだと思いこんでましたが
(実際そうなんでしょうが。。)、
そこに地形、地理的条件が大きく関わっていた、
という新しい視点に気づかせてくれる本だからかもしれません。
実は、この本の著者である竹村公太郎さんの以前の著書
「日本史の謎は「地形」で解ける」(PHP文庫3部作)も
読んだことがあって、
日本史の謎は「地形」で解ける (PHP文庫) | 竹村 公太郎 |本 | 通販 | Amazon
日本史の謎は「地形」で解ける【環境・民族篇】 (PHP文庫) | 竹村 公太郎 |本 | 通販 | Amazon
日本史の謎は「地形」で解ける【文明・文化篇】 (PHP文庫) | 竹村 公太郎 |本 | 通販 | Amazon
”歴史地形学”の視点は知っていたのですが、
それでもまた今回もワクワクしながら読むことができました。
ご興味がありましたら、是非読んでみてください。